好き嫌い激しい系読書家を自負する私が、クリエーターさんにぜひ読んで欲しい書籍を紹介するコーナーです!
今回ご紹介するのは、日本の書体デザイナーの経歴やインタビューをまとめた一冊「文字をつくる―9人の書体デザイナー」です。
この本を手に取った経緯
フォントを変形してロゴを作るのがマイブームだったので、何か文字が美しく見える法則のようなものが学べれば、と思いフォント関連の本をいくつか入手しました。
そのうちの一冊がこちらでした。
私はデザインを学校などで本格的に学んだことがないため、知らないことがたくさんで大変興味深く読み進めました。
感動したポイント
今となっては、キーボードを叩けば綺麗にスクリーンにも紙にも出力することができ、
支払いもインストールも不要で選び放題のフォントですが、一つ一つ人間がデザインしたアートなんですよね。
小塚ゴシックの作者の小塚昌彦さんの章で出てきた言葉「駕籠(かご)に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」の通り、何気ないことも陰でたくさんの人の支えがあって成り立っているんだと感じました。
デザイン自体も筆や定規を使ってデザインしていた時期もあること、印刷のために高度な技術が必要だったことなど、気が遠くなるような気持ちにもさせられました。
また、私のデザインの方向性の関係であまり日本語のフォントに詳しくないのですが、「かづらき」という書体の美しさに感動し、書道を始めたいという強い衝動にかられました…!
デジタルフォントにこのような気持ちにさせられるのは、我ながら面白いなと…。笑
また、欧文フォントに比べて日本語は圧倒的に文字数が多いですよね。
漢字だけで1万字ほど作らなければならないそうです。。
英語だったら、大文字、小文字、記号を入れて多めに見積もっても100文字ほどなのではないでしょうか。
こちらにも気が遠くなる思いがしました。
この歴史ある言語をより豊かに表現するフォントを、それぞれの哲学と愛情で作り上げているデザイナーの方々のストーリーを知ることが出来る一冊です。
もうほんとにリスペクト!!
リスペクトからの懸念
とても興味深く本書を読み進める中で生まれたもう一つの感情が、
「私のような者が、この完璧にデザインされた文字をこねくり回していいのだろうか…?」という懸念です。
隣に来る文字との相性なども出来る限り考えてデザインされているそうで、もうなんだかフォント一つ一つが
触ってはいけないアート作品のように感じてきてしまいました。。
もっともっと学びを深めていかなければと気を引き締めました。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました☆
ちなみに、今月中に筆ペン字を始める予定です!!(´∀`)